エネルギー動向 2025年6月版|第1章 第3節「一次エネルギーの動向(国内)」(エネルギー高度利用) ≡ 総合目次 🔗 公式 ↗

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国内エネルギー動向 | 第1章 第3節

一次エネルギーの動向 ― エネルギー高度利用

電動車・燃料電池・ヒートポンプ・コージェネレーションを5枚のグラフ・図で整理。脱炭素時代の「使う側の効率化」が入試の新フロンティア。

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出典:資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」第1章第3節(クリックで公式ページ)を基に作成

この節で何が言えるか(3行サマリー)

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図13-3-1

乗用車新車販売に占める電動車比率の推移

図13-3-1 乗用車新車販売に占める電動車比率の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2024年の乗用車新車販売に占める電動車比率:57%(HV・PHV・BEV・FCVの合計)。
  • 2025年以降さらに拡大が見込まれ、2035年に100%電動化の目標。
  • HV(ハイブリッド)が主流で、BEV(純電気自動車)の比率はまだ低い(※要確認)。

🔍 背景・原因

  • 政府の2035年乗用車100%電動化目標と2050年カーボンニュートラル宣言が背景。
  • ガソリン価格高騰・燃費規制強化が電動車への切り替えを促進。
  • 日本はハイブリッドで先行したが、純EV(BEV)では中国・欧州にシェアを奪われる懸念がある。

💡 意味・示唆

  • 運輸部門(最終エネルギー消費の約20%)の脱炭素化において電動化は最重要手段。
  • EVが普及すると電力需要が増加し、「電源の脱炭素」が一層重要になる(第1節図11-3-3と連動)。

📝 出題アイデア

  • 読取2024年の乗用車新車販売に占める電動車比率と、政府の2035年目標を答えよ。
  • 記述電動車(EV)の普及が進むと、エネルギー政策全体にどのような変化が生じるか述べよ。
  • 小論日本が2035年までに乗用車100%電動化を実現するための課題を論ぜよ。
  • 読取:2024年に57%。政府目標は2035年に乗用車新車販売の100%を電動車に。
  • 記述:①電力需要が増加するため電源の拡充が必要、②電源が化石燃料中心のままでは「走行中はCO2ゼロ」でも発電段階でCO2が出るため、電源の脱炭素化とセットでなければ効果が限定的、③充電インフラの整備が必要、④廃バッテリーのリサイクル問題が生じる。
  • 小論:課題:①充電インフラ(急速充電器)の全国整備、②BEVの航続距離延伸・バッテリーコスト低減、③電源の脱炭素化(EVの電力を再エネで賄う必要)、④中国・欧州BEVメーカーとの競争力確保(日本勢のBEV開発加速)、⑤廃バッテリーの資源回収・リサイクル体制の構築。
図13-3-2

燃料電池の原理

図13-3-2 燃料電池の原理(水素と酸素の反応による発電)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 燃料電池は水素(H₂)と酸素(O₂)の化学反応(電気化学反応)から直接電気と熱を生成する。
  • 副産物は水(H₂O)のみでCO2を排出しない。
  • 家庭用(エネファーム)・自動車用(FCV)・産業用など幅広い用途。

🔍 背景・原因

  • 熱機関(内燃機関)より高い変換効率を実現できる電気化学反応を利用。
  • 水素を燃料とすることで脱炭素が可能(グリーン水素であればライフサイクルでもCO2ゼロ)。

💡 意味・示唆

  • 燃料電池は「水素社会」を実現するための核心技術。
  • 発電と同時に熱も回収できるため、総合エネルギー効率が高い(コージェネとしても機能)。

📝 出題アイデア

  • 記述燃料電池が「クリーンな発電技術」とされる理由を、化学反応の観点から説明せよ。
  • 比較燃料電池と内燃機関(ガソリンエンジン)のエネルギー変換効率の違いを説明せよ。
  • 組合せ燃料電池の用途(家庭用・自動車用・産業用)と代表製品を対応させよ。
  • 記述:燃料電池は水素と酸素の電気化学反応(H₂ + ½O₂ → H₂O)により直接電気を取り出すため、副産物は水のみでCO2を排出しない。燃料の水素が再生可能エネルギー由来(グリーン水素)であれば製造から使用までのライフサイクル全体でもCO2をほぼ排出しない。
  • 比較:内燃機関は熱エネルギーを経由してから機械エネルギー(仕事)に変換するため熱力学的な損失が大きく、効率は20〜40%程度。燃料電池は化学エネルギーを直接電気に変換するため効率が高く(40〜60%以上)、廃熱も回収すれば総合効率80%超も可能。
  • 組合せ:家庭用=エネファーム(都市ガスから水素を取り出し発電) / 自動車用=FCV(トヨタMIRAI等) / 産業用=大型燃料電池システム(データセンター・工場向け)。
図13-3-3

家庭用燃料電池の累計導入台数の推移

図13-3-3 家庭用燃料電池の累計導入台数の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度末の家庭用燃料電池(エネファーム)累計導入台数:52.0万台。
  • FIT制度開始前後から普及が加速し、継続的に増加。
  • 世界的に見ても日本は家庭用燃料電池の普及で先行する。

🔍 背景・原因

  • 国の普及補助金(導入支援事業)と各電力・ガス会社による販売・設置支援。
  • 都市ガスから水素を取り出す改質型で既存インフラを活用でき、設置が容易。
  • 電気・熱の同時供給による高い省エネ効果(総合効率80%超)が訴求。

💡 意味・示唆

  • 家庭用燃料電池は「水素社会の先駆け」として位置づけられる。
  • 現状は都市ガス改質型のため完全なCO2ゼロではないが、省エネ効果は大きい。グリーン水素対応が今後の課題。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度末の家庭用燃料電池(エネファーム)の累計導入台数を答えよ。
  • 記述家庭用燃料電池が高い省エネ効果を持つ理由を、「電気と熱の同時利用」の観点から説明せよ。
  • 正誤「現在普及している家庭用燃料電池は水を原料として水素を生成する」の正誤を答えよ。
  • 読取:52.0万台(累計)。
  • 記述:通常の発電では電気のみを使い排熱は捨てられる。燃料電池は発電時の廃熱を給湯・暖房に回収・利用でき(コージェネレーション)、総合エネルギー効率が80%超と高い。電気単体の火力発電効率(40〜50%)と比べて大幅に省エネになる。
  • 正誤:誤り。現在普及している家庭用燃料電池(エネファーム)は都市ガス(メタン)を改質して水素を取り出し、その水素を燃料として発電する。水から水素を取り出す(電解)のとは異なる。
図13-3-4

ヒートポンプ(CO₂冷媒)の原理

図13-3-4 ヒートポンプ(CO₂冷媒)の原理(熱交換による冷暖房・給湯)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • ヒートポンプは大気(外部)の熱エネルギーを汲み上げ、少ない電力で大量の熱を生成する。
  • CO₂冷媒(自然冷媒)タイプはエコキュート(給湯器)に採用され、COP(成績係数)3〜6倍程度の効率を発揮。
  • 消費する電力の3〜6倍の熱エネルギーを得られる省エネ技術。

🔍 背景・原因

  • 従来のガス給湯器・電気ヒーターより大幅に効率が高い(熱を直接作るのではなく「移す」)。
  • CO₂冷媒はオゾン層破壊・温室効果が少なく、環境負荷が小さい。

💡 意味・示唆

  • 家庭・産業の給湯・空調の脱炭素化においてヒートポンプは最も実用的な省エネ・省CO2技術の一つ。
  • 電化の進行とセットで、電源の脱炭素化が前提となれば総体的なCO2削減効果が大きい。

📝 出題アイデア

  • 記述ヒートポンプが「消費電力の数倍の熱を生み出す」仕組みを原理から説明せよ。
  • 比較電気ヒーター(電熱線)とヒートポンプの効率の違いを「COP」の語を用いて比較せよ。
  • 組合せヒートポンプの代表的な製品・用途(エコキュート・エアコン・産業用)と特徴を対応させよ。
  • 記述:ヒートポンプは冷媒を循環させ、外気から低温の熱を吸収→圧縮して高温に→建物・水に熱を放出→膨張してまた外気から熱を吸収というサイクルで「熱を移す(ポンプ)」。自らは熱を「作らず」移動させるだけなので、投入電力の3〜6倍の熱エネルギーを利用できる。
  • 比較:電気ヒーターのCOP(エネルギー効率)は1.0(電力1の投入で熱1のみ)。ヒートポンプのCOPは3〜6程度(電力1で熱3〜6を得られる)。つまりヒートポンプの方が3〜6倍省エネ。
  • 組合せ:エコキュート=CO₂冷媒ヒートポンプ給湯器(家庭用)/ エアコン(冷暖房)=冷媒サイクルで室内外の熱を移動 / 産業用ヒートポンプ=工場の低温排熱を高温プロセス熱に変換。
図13-3-5

コージェネレーション設備容量の推移

図13-3-5 コージェネレーション設備容量の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • コージェネレーション設備容量は産業用を中心に継続的に増加。
  • 電力と熱を同時に供給する分散型エネルギーシステムとして普及。
  • ガスタービン・ガスエンジン・燃料電池型など複数の方式が存在。

🔍 背景・原因

  • 3.11後の節電要請・電力コスト上昇で、自家発電能力を持つコージェネへの関心が高まった。
  • 天然ガスの低廉な価格と比較的低いCO2排出で、省エネ・省CO2ニーズに対応。

💡 意味・示唆

  • コージェネは発電と廃熱利用を合わせると総合効率70〜80%以上で、従来型(発電効率40%)に比べ大幅に省エネ。
  • 再エネとの組み合わせや水素コージェネへの転換が脱炭素の次なる方向。

📝 出題アイデア

  • 記述コージェネレーションの仕組みと、なぜ従来の発電より省エネかを説明せよ。
  • 読取コージェネレーション設備容量はどのような傾向を示しているか読み取れ。
  • 組合せコージェネレーションの導入が進む分野(産業・病院・ホテル等)と、その理由を対応させよ。
  • 記述:コージェネレーション(熱電同時供給)は発電時の廃熱を暖房・給湯・冷房(吸収式)等に有効利用するシステム。従来の火力発電は排熱の多くを捨てるため発電効率は40〜50%程度だが、コージェネは廃熱も回収することで総合効率70〜80%以上を実現する。
  • 読取:継続的に増加傾向にある(産業用が主体で拡大している)。
  • 組合せ:産業(工場)=製造プロセスに熱が必要で電力も大量消費するため最適 / 病院=電力・給湯・暖房・冷房すべてが必要で24時間需要が安定 / ホテル・施設=給湯・空調需要が多く、電力コスト削減効果も大きい。

まとめ & 出典

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