エネルギー動向 2025年6月版|第1章 第3節「一次エネルギーの動向(国内)」(再生可能エネルギー) ≡ 総合目次 🔗 公式 ↗

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国内エネルギー動向 | 第1章 第3節

一次エネルギーの動向 ― 再生可能エネルギー

太陽光・風力・地熱・水力・バイオマス・太陽熱・未利用エネルギーを20枚のグラフで整理。FIT制度・出力抑制・世界比較が入試頻出テーマ。

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出典:資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」第1章第3節(クリックで公式ページ)を基に作成

この節で何が言えるか(3行サマリー)

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図13-2-1

太陽光発電の国内導入量とシステム価格の推移

図13-2-1 太陽光発電の国内導入量とシステム価格の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度末累計導入量:7,704万kW(2013年FIT開始後に急増)。
  • システム価格は右肩下がりで低下傾向(学習曲線効果)。
  • FIT認定量は導入量を大きく上回り、未稼働案件が積み残す。

🔍 背景・原因

  • 2012年7月施行のFIT制度(固定価格買取制度)による高い買取価格保証が投資を促進。
  • 太陽電池の技術進歩と量産効果(中国主導)でコストが急低下。

💡 意味・示唆

  • FITが再エネ普及の起爆剤となったが、高い買取費用が電気料金に「再エネ賦課金」として転嫁されてきた。
  • コスト低下でFITなしでも普及できる「グリッドパリティ」に近づいている。

📝 出題アイデア

  • 読取太陽光発電の国内累計導入量(2023年度末)を答えよ。
  • 記述FIT制度の仕組みと、その導入が太陽光普及に与えた効果を説明せよ。
  • 記述太陽光システム価格が低下し続けた要因を述べよ。
  • 読取:7,704万kW(約77GW)。
  • FIT:固定価格買取制度(Feed-in Tariff)は、再エネ発電者が一定期間・一定価格で電力会社に売電できることを保証する制度。投資リスクが下がり、民間の再エネ投資が急増した。費用は電気料金の賦課金として消費者が負担。
  • 価格低下:太陽電池の技術進歩、中国企業による大量生産・低価格化(規模の経済・学習曲線)、世界市場での競争激化。
図13-2-2

太陽電池の国内出荷量の推移

図13-2-2 太陽電池の国内出荷量の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2014年度に国内出荷量が過去最高を記録(FITバブル)。
  • その後は減少傾向(FIT買取価格の引き下げ・大型案件の一巡)。

🔍 背景・原因

  • FIT初期の高い買取価格(42円/kWh等)に惹かれた大型投資が集中した後、買取価格低下で新規投資が鈍化。
  • 屋根置き(住宅用)の需要が徐々に飽和。

💡 意味・示唆

  • FIT買取価格設定が需要量を左右する政策誘導の典型例。
  • 出荷量低下≠設備容量低下(既存設備の稼働は続くため累計容量は増加)。

📝 出題アイデア

  • 読取太陽電池の国内出荷量がピークとなった年度と、その後の傾向を答えよ。
  • 記述FIT買取価格の引き下げと出荷量の変化の関係を説明せよ。
  • 読取:2014年度が過去最高で、以降は減少傾向。
  • 記述:FIT制度開始時は高い買取価格(例:42円/kWh)で投資が急増した。その後政府が段階的に買取価格を引き下げたため、新規投資の経済的メリットが縮小し、出荷量が減少した。
図13-2-3

世界の太陽光発電導入量(2023年)

図13-2-3 世界の太陽光発電導入量(2023年)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 日本は世界第4位の太陽光導入量(中国・米国・インドに次ぐ)。
  • 中国が世界最大で、断トツのシェアを持つ。

🔍 背景・原因

  • 日本は国土面積は小さいながら、FITにより集中的な投資が行われた。
  • 中国は政府主導の大規模投資と広大な土地(砂漠等)を活用。

💡 意味・示唆

  • 日本の導入量は世界上位に入る一方、人口・国土当たりでは欧州に劣る地域も(※要確認)。
  • 絶対量では大きいが、土地制約・系統制約がさらなる拡大の壁。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年の世界太陽光導入量ランキングで日本は何位か。
  • 比較導入量世界1位の国と日本を比較し、両国の太陽光拡大の背景の違いを述べよ。
  • 読取:第4位(中国・米国・インドに次ぐ)。
  • 比較:中国は政府主導の大規模投資・砂漠等の広大な土地・自国製パネルの低コストが背景。日本はFIT制度による民間投資誘導が主因だが、土地制約や系統制約からさらなる大規模拡大は困難。
図13-2-4

世界の太陽電池(モジュール)生産量(2023年)

図13-2-4 世界の太陽電池(モジュール)生産量(2023年)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 太陽電池モジュール生産量は中国が世界市場を寡占(シェア80%超)。
  • 日本のシェアは0.1%未満と極めて小さい。

🔍 背景・原因

  • 中国企業が政府支援・安価な労働力・規模の経済で圧倒的なコスト競争力を獲得。
  • 日本企業はかつて技術でリードしたが、コスト競争で中国・韓国に敗退。

💡 意味・示唆

  • 日本は太陽光導入大国でありながら、使うパネルはほぼ中国製という「利用と製造の分離」。
  • サプライチェーンの中国依存は経済安全保障上のリスク(→図13-2-5に続く)。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年の太陽電池モジュール生産量で中国のシェアはどの程度か。
  • 記述中国が太陽電池生産を寡占するようになった理由を説明せよ。
  • 小論太陽光パネルの中国依存が日本のエネルギー安全保障に与えるリスクを論ぜよ。
  • 読取:80%超(中国が世界市場を寡占)。
  • 記述:中国政府の補助金・産業政策で太陽電池産業が急拡大し、大量生産によるコスト低下(学習曲線)で日本・ドイツなどの競合を市場から駆逐した。
  • 小論:再エネ拡大の核心部品であるパネルを特定国に依存することは、貿易摩擦や外交問題が生じた際に調達が途絶するリスクを持つ。また技術・製造能力の国内保持ができず産業競争力も低下する。対策として国産パネルの技術開発・サプライチェーン分散が必要。
図13-2-5

国内出荷された太陽電池の生産地構成の推移

図13-2-5 国内出荷された太陽電池の生産地構成の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2008年度:国内生産品約100%→2024年度:国内生産品約5%に激減。
  • 中国・アジア産パネルが市場を席巻し、国産は著しく縮小。

🔍 背景・原因

  • FIT導入で需要が急増した時期に、安価な中国産パネルが大量流入。
  • 日本メーカーはコスト競争力で敗れ、国内生産を縮小・撤退。

💡 意味・示唆

  • 再エネ拡大が国内産業育成ではなく中国製品輸入増につながったという政策的皮肉。
  • エネルギー安全保障とサプライチェーン強靭化の観点から国産化の再興が議論される。

📝 出題アイデア

  • 読取日本の太陽電池市場における国産品のシェアはどのように変化したか。
  • 記述FIT制度が国内太陽電池産業の縮小につながった逆説的なメカニズムを説明せよ。
  • 読取:2008年度に約100%だった国産シェアが、2024年度には約5%に低下した。
  • 記述:FITで再エネ市場が急拡大した際に、コストの低い中国産パネルが大量に輸入され市場を占有した。日本メーカーは価格競争に勝てず国内生産を縮小。つまりFITが太陽光普及を促進した一方で、その恩恵(市場・雇用)が国内産業ではなく中国産業に帰属する構造が生まれた。
図13-2-6

太陽光発電の天候別発電電力量の推移

図13-2-6 太陽光発電の天候別発電電力量の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 太陽光の発電電力量は天候(晴曇雨)によって大きく変動する。
  • 年間でも天候パターンにより実績が大きく変化する。

🔍 背景・原因

  • 太陽光は変動再生可能エネルギー(VRE)の典型で、日射量に完全依存。
  • 雨天・曇天・冬期の日照不足で発電量が激減する出力変動特性。

💡 意味・示唆

  • 出力変動を吸収するための蓄電池・水素・揚水発電・調整電源の整備が不可欠。
  • 「晴れた昼間は過剰、夜・雨天は不足」という需給管理の複雑化。

📝 出題アイデア

  • 記述太陽光発電の最大の技術的課題を「出力変動」の語を用いて説明せよ。
  • 組合せ出力変動を補う手段(蓄電池・揚水発電・需要応答・水素)とその特徴を対応させよ。
  • 記述:太陽光は日射量に依存するため天候・時間帯で発電量が大きく変動する(出力変動)。需要と発電量の差を系統内で常にリアルタイムで調整しなければならず、大量導入により電力系統の安定維持が困難になる。
  • 組合せ:蓄電池=短時間の過剰電力を蓄積・放出 / 揚水発電=余剰電力で水を汲み上げ不足時に発電 / 需要応答(DR)=価格シグナルで需要側の使用タイミングを調整 / 水素=余剰電力で電解し長期貯蔵・再利用。
図13-2-7

FIT制度による太陽光発電の認定量・導入量(2023年度末)

図13-2-7 FIT制度による太陽光発電の認定量・導入量(2023年度末)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • FIT認定量が導入量(稼働量)を大幅に上回る(未稼働案件の積み残しが大きい)。
  • 地域別では九州エリアが大規模な導入量を持ち、出力抑制問題の発生地域と重なる。

🔍 背景・原因

  • 認定を取得したまま系統接続工事・土地確保の遅れで稼働していない案件が多い。
  • 九州は日射量が多く、FITの高い初期買取価格時代に認定が集中した。

💡 意味・示唆

  • 認定≠稼働であり、未稼働案件の整理(認定失効制度等)が政策課題。
  • 今後も稼働が進めば出力抑制問題が全国的に拡大する可能性。

📝 出題アイデア

  • 記述FIT認定量と導入量に差がある理由を説明せよ。
  • 読取太陽光発電の導入量が特に多いエリアはどこか。
  • 記述:FIT認定を取得しても、系統接続工事・土地確保・許認可取得に時間がかかりすぐには稼働できないケースや、権利のみ取得して転売・放置されるケースがあるため、認定量が導入量を大幅に上回っている。
  • 読取:九州エリア(日射量が多く、FIT初期に認定が集中したため)。
図13-2-8

九州エリアの電力需給実績と出力抑制の状況(2024年5月3日)

図13-2-8 九州エリアの電力需給実績と出力抑制の状況(2024年5月3日)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2024年5月3日(晴天の大型連休):太陽光発電出力がピーク時にエリア需要の8割以上を占めた。
  • 需要を超過する場合は出力抑制(カーテイルメント)が行われた。
  • 昼間の需要が少ない休日・春秋・晴天時に抑制頻度が高い。

🔍 背景・原因

  • 九州は太陽光が大量導入されており、昼間の供給過剰が頻発。
  • 系統の受入れ能力の上限(送電線の容量・周波数維持)を超える。

💡 意味・示唆

  • 再エネが過剰になると「発電できるのに捨てる」(出力抑制)という非効率が発生。
  • 解決策:蓄電池設置、系統増強(連系線)、需要創出(水素製造・揚水発電・EV充電)。

📝 出題アイデア

  • 読取九州エリアで出力抑制が発生しやすい条件(季節・天気・曜日)を読み取れ。
  • 記述太陽光発電の出力抑制が行われる理由と、その問題点を説明せよ。
  • 小論出力抑制を解消するための技術的手段を3つ以上挙げ論ぜよ。
  • 読取:晴天の休日・春秋季(気温が低く冷暖房需要が少ない+日射量が多い時期)に発電過剰が生じやすい。
  • 記述:電力系統は需要と供給を常に一致させる必要があり、供給過剰になると周波数が乱れ停電の原因になる。そのため過剰な太陽光発電を系統から切り離す(出力抑制)が行われる。捨てられた電気は再エネ効果が無駄になり、投資回収の観点からも問題。
  • 小論:①蓄電池(過剰時に蓄え夜間・悪天候時に放出)②揚水発電(余剰電力で揚水し必要時に発電)③需要側管理(DR:価格シグナルで昼間の電力使用を促す、EV充電誘導)④系統増強・連系線拡充(他地域への送電容量拡大)⑤水電解による水素製造(余剰電力を燃料として活用)。
図13-2-9

風力発電導入量の推移

図13-2-9 風力発電導入量の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年末の累計導入量:521万kW(太陽光7,704万kWの約7%)。
  • 増加傾向にあるが、太陽光と比べ導入ペースは緩やか。
  • 洋上風力の導入は本格化していない段階(※要確認)。

🔍 背景・原因

  • 国内は山地が多く平地での大型風車の適地が限られる(景観・騒音問題も)。
  • 許認可プロセスが長く(環境影響評価等)、開発に時間がかかる。
  • 洋上風力は技術的・コスト的ハードルが高い(日本は水深が深い海域が多い)。

💡 意味・示唆

  • 日本の風力はポテンシャルの割に低開発(洋上を含む将来ポテンシャルは大きい)。
  • 政府は2030年に陸上・洋上合計で約1,000万kW目標(※要確認)と積極化の方針。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年末の日本の風力発電累計導入量を答え、太陽光と比較せよ。
  • 記述日本で風力発電の普及が太陽光と比べて遅れている理由を述べよ。
  • 読取:風力521万kWで、太陽光7,704万kWの約7%に過ぎない。
  • 記述:日本は国土の大部分が山地で陸上の風力適地が限られる。また風車建設の環境影響評価手続きが長く(最大10年超)、地元合意取得も難しい。洋上風力も海域水深が深い地域が多く着床式の適地が限られる。
図13-2-10

FIT制度による風力発電の認定量・導入量(2023年度末)

図13-2-10 FIT制度による風力発電の認定量・導入量(2023年度末)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • FIT認定量1,872万kW(未稼働分を含む)に対し、稼働済みは521万kWと大差がある。
  • 認定から稼働まで長期間を要する案件が多数積み残し。

🔍 背景・原因

  • 環境影響評価・地元合意・系統接続に10年前後を要するケースも。
  • リードタイムの長さが風力普及の最大ボトルネック。

💡 意味・示唆

  • 認定量が多くても稼働までの障壁が高く、手続きの簡素化・加速化が政策課題。
  • 2023年に風力発電の環境影響評価短縮制度が整備された(アセス期間短縮)。

📝 出題アイデア

  • 読取風力発電のFIT認定量と実際の導入量(2023年度末)の差を答えよ。
  • 記述風力発電の認定取得後に稼働まで長期間を要する理由を述べよ。
  • 読取:認定量1,872万kW、導入量521万kWで、1,300万kW以上が未稼働。
  • 記述:大型風車建設には環境影響評価(数年〜最大10年超)、地元住民・自治体との合意形成、航空・電波・自衛隊等との調整、系統接続交渉など複数の手続きが必要で、認定取得後も稼働まで長期間かかる。
図13-2-11

世界の風力発電導入量(2023年末)

図13-2-11 世界の風力発電導入量(2023年末)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 日本の風力発電導入量は世界全体の1%未満と低位。
  • 中国・米国・ドイツ・インド・英国などが上位。

🔍 背景・原因

  • 欧州・米国・中国は広大な平地や浅海(洋上)が多く、大型風車の適地が豊富。
  • 日本は地形・規制・許認可のハードルで導入が遅れている。

💡 意味・示唆

  • 太陽光(世界4位)と対照的に、風力は世界的に見て日本は大幅な後れを取っている。
  • 洋上風力の大量導入が実現すれば、日本の再エネポテンシャルは飛躍的に向上する。

📝 出題アイデア

  • 比較太陽光(世界4位)と風力(1%未満)の日本の世界ランキングの差を説明せよ。
  • 記述洋上風力発電が日本の再エネ拡大の切り札と期待される理由を述べよ。
  • 比較:太陽光はFIT制度による積極投資で世界4位を達成したが、風力は地形・許認可・リードタイム等の制約で世界シェア1%未満に留まる。両者の差は日本特有の地形・制度環境の影響を示す。
  • 記述:日本は四方を海で囲まれ洋上風力のポテンシャルが大きい。沿岸浅海域への着床式、深海域への浮体式技術が活用できれば大規模な再エネ電源を確保できる。陸上の土地制約を回避でき、偏西風の安定した風況を利用できる利点もある。
図13-2-12

主要国における地熱資源量及び地熱発電設備容量

図13-2-12 主要国における地熱資源量及び地熱発電設備容量
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 日本の地熱資源量は世界第3位(米国・インドネシアに次ぐ)。
  • しかし地熱発電設備容量は世界第10位(シェア2.8%)と資源量に比べて低位。
  • 資源量と設備容量のギャップが大きい国の代表例。

🔍 背景・原因

  • 日本の地熱資源は国立公園内に多く、長らく開発が制限されていた。
  • 温泉旅館・観光業界の反対(温泉への影響懸念)。
  • 開発リードタイムが10年超と長い(→図13-2-13)。

💡 意味・示唆

  • 「宝の持ち腐れ」の典型。規制緩和と地元との合意形成が鍵。
  • 安定出力(ベースロード電源)として天候に依存しない再エネとして重要。

📝 出題アイデア

  • 読取日本の地熱資源量は世界何位か。また地熱発電設備容量の世界順位との差を指摘せよ。
  • 記述日本で地熱開発が進んでいない主な要因を2つ述べよ。
  • 小論地熱発電が日本の再エネ政策において持つ可能性と課題を論ぜよ。
  • 読取:資源量は世界第3位。発電設備容量は世界第10位(シェア2.8%)で、資源量に比べて開発が大幅に遅れている。
  • 要因:①地熱資源の多くが国立公園内にあり、従来は開発が規制されていた、②温泉地の住民・旅館業者が温泉源への影響を懸念して反対するケースが多い。
  • 小論:可能性:太陽光・風力と違い天候に依存しない安定した電力(ベースロード)を国内資源で生産でき、輸入エネルギーの代替になる。課題:国立公園規制の緩和と地元温泉業との共存、開発リードタイム10年超の短縮、初期投資コストの高さ。規制緩和と資金支援の組み合わせが普及のカギ。
図13-2-13

地熱発電の開発プロセス

図13-2-13 地熱発電の開発プロセス
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 地熱発電の開発は調査→掘削→発電所建設と複数フェーズに分かれ、全体で10年以上のリードタイムを要する。
  • 各フェーズで環境調査・許認可・地元合意が必要。

🔍 背景・原因

  • 地熱資源は地下深部にあり、探査・掘削に高コスト・長期間が必要。
  • 環境影響評価、自然公園法・温泉法の手続きが複数必要。

💡 意味・示唆

  • 今から開発を始めても10年後まで発電できないという課題が普及の壁。
  • 早期投資・先行支援(補助金・低利融資)が政策対応として重要。

📝 出題アイデア

  • 記述地熱発電の開発プロセスにおける主な手続きを3つ挙げ、リードタイムが長い理由を説明せよ。
  • 比較太陽光発電(数ヶ月〜1年で稼働可能)と地熱発電(10年超)のリードタイムを比較し、普及速度の違いを考察せよ。
  • 記述:①地質・資源調査(数年)、②試掘・評価掘削(数年)、③環境影響評価・許認可・地元合意形成(数年)、④発電所建設(2〜3年)が必要で、全体で10年以上かかる。
  • 比較:太陽光は設置工事のみで短期間に稼働できるが、地熱は地下資源の探査から始まり複数の許認可・地元合意が必要なため、普及ペースが大幅に遅い。緊急の電力確保には向かず、長期計画での開発が前提。
図13-2-14

世界の地熱発電導入量(2023年末)

図13-2-14 世界の地熱発電導入量(2023年末)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 日本は世界第10位、シェア2.8%。
  • 世界最大はアメリカで、インドネシア・フィリピン・トルコ等の火山国が上位。

🔍 背景・原因

  • 資源量第3位の日本が10位なのは、国立公園・温泉規制・リードタイム等の阻害要因が大きい。
  • フィリピン等は電力不足解消のため積極開発。

💡 意味・示唆

  • 規制・社会的受容性の整備が技術・資源ポテンシャルと同様に重要であることを示す。
  • 日本が規制緩和を進めれば大幅な導入量増が期待できる。

📝 出題アイデア

  • 読取世界の地熱発電導入量における日本のランクとシェアを答えよ。
  • 正誤「資源量世界第3位の日本は地熱発電も世界トップ3に入る」の正誤を答えよ。
  • 読取:世界第10位、シェア2.8%。
  • 正誤:誤り。資源量は世界第3位だが、実際の地熱発電設備容量は世界第10位にとどまる。国立公園内での開発制限や温泉業者の反対、長い開発リードタイムが要因。
図13-2-15

水力発電設備容量及び発電電力量の推移

図13-2-15 水力発電設備容量及び発電電力量の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度末設備容量:5,006万kW(一般水力+揚水)。
  • 年間発電電力量:841億kWh(降水量による年変動あり)。
  • 設備容量は安定・横ばい(新規の大規模ダム開発余地が少ない)。

🔍 背景・原因

  • 大規模ダムはほぼ開発し尽くした(適地の枯渇・環境問題)。
  • 揚水発電は蓄電機能を持ち、再エネ拡大時の調整電源として価値が増している。

💡 意味・示唆

  • 既存水力は安定した再エネ電源。小水力の未開発残存ポテンシャルが今後の焦点。
  • 揚水発電は太陽光過剰時に電力を「貯める」役割として注目(→出力抑制解消)。

📝 出題アイデア

  • 読取日本の水力発電設備容量(2023年度末)を答えよ。
  • 記述揚水発電が再エネ拡大時代において特に重要視される理由を説明せよ。
  • 読取:5,006万kW(一般水力+揚水合計)。
  • 記述:揚水発電は余剰電力(太陽光過剰時等)で水を高所に汲み上げ、電力不足時に放流して発電する「大型蓄電池」として機能する。太陽光・風力の出力変動を平準化する調整電源として、再エネ大量導入時代には不可欠な役割を持つ。
図13-2-16

世界の水力発電導入量(2023年末)

図13-2-16 世界の水力発電導入量(2023年末)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 日本の世界シェアは1.8%。中国・ブラジル・米国・カナダ等が上位。
  • 水力は世界的にも歴史ある再エネ電源で成熟した技術。

🔍 背景・原因

  • 中国は三峡ダム等の大型水力を開発し世界最大の水力大国。
  • 日本は山地が多く急流を活かした水力に向いているが、既に開発が進んでいる。

💡 意味・示唆

  • 日本は小水力(小規模河川・農業用水等の活用)に追加的なポテンシャルが残る。
  • 水力は安定したベースロード再エネで、太陽光・風力の変動を補完する。

📝 出題アイデア

  • 比較水力発電の世界シェアにおいて中国が大きな割合を占める理由を述べよ。
  • 記述日本で今後水力ポテンシャルを活かす方向として「小水力」が注目される背景を説明せよ。
  • 比較:中国は三峡ダムをはじめとする超大型ダムを多数建設しており、国土の広さと電力需要の大きさから世界最大の水力発電国となっている。
  • 記述:日本の大規模水力(大型ダム)はほぼ開発済みで、新たな適地が少ない。一方、農業用水路・小河川には未利用の水力ポテンシャルが残っており、小規模水力(出力1,000kW以下)の整備が追加的再エネ電源として注目されている。
図13-2-17

バイオマスの分類及び主要なエネルギー利用形態

図13-2-17 バイオマスの分類及び主要なエネルギー利用形態
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • バイオマスは廃棄物系(生ゴミ・木廃材等)と未利用系(林地残材・農業残渣等)、エネルギー作物系に大別される。
  • 利用形態:直接燃焼(発電・熱)、ガス化(メタン・水素)、液化(バイオ燃料)。

🔍 背景・原因

  • バイオマスはカーボンニュートラル(生育中に吸収したCO2を燃焼で放出、循環)とされる。
  • 廃棄物系は処理コストが再エネ発電コストと相殺でき経済性が高い。

💡 意味・示唆

  • バイオマスは安定出力が可能な唯一の再エネ(天候依存なし)で、需給調整にも貢献できる。
  • ただし輸入バイオマス(木質ペレット等)はサプライチェーンの持続可能性が課題。

📝 出題アイデア

  • 記述バイオマスがカーボンニュートラルとされる理由を「炭素循環」の語を用いて説明せよ。
  • 組合せバイオマスの種類(廃棄物系・未利用系)と主な利用形態を対応させよ。
  • 記述:植物はCO2を吸収して成長(光合成)し、それを燃焼してもCO2を大気に戻すだけなので、大気中のCO2の総量は変わらない(炭素循環の一部)。化石燃料が地中の炭素を新たに放出するのと異なり、バイオマスはカーボンニュートラルとみなされる。
  • 組合せ:廃棄物系(生ゴミ・下水汚泥・木廃材)→直接燃焼・メタン発酵によるバイオガス発電・熱利用 / 未利用系(林地残材・農業残渣)→チップ化して直接燃焼・ガス化。
図13-2-18

FIT制度によるバイオマス発電導入設備容量の推移

図13-2-18 FIT制度によるバイオマス発電導入設備容量の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度末:FITバイオマス発電設備容量は645万kW。
  • FIT制度導入後に継続的に増加してきた。

🔍 背景・原因

  • FIT買取価格がバイオマスにも適用され、輸入ペレット・PKS(パーム椰子殻)を使った専焼・混焼発電が増加。
  • 安定電源として需給調整に貢献できる点が電力会社に評価される。

💡 意味・示唆

  • ただし輸入バイオマスの持続可能性(森林破壊・輸送CO2)が課題として議論される。
  • 国産バイオマス(間伐材等)の活用が理想だが、収集・輸送コストが課題。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度末のFITバイオマス発電設備容量を答えよ。
  • 記述輸入バイオマスの利用が「カーボンニュートラル」として成立するための条件を述べよ。
  • 読取:645万kW。
  • 条件:①持続可能な森林管理(伐採後の再植林により炭素が再吸収される)、②輸送・加工工程でのCO2排出が発電量から得られる削減量より十分に小さい、③森林破壊(非持続的伐採)を伴わないことなど、ライフサイクル全体での炭素収支が中立であることが必要。
図13-2-19

太陽熱温水器(ソーラーシステムを含む)の新規設置台数の推移

図13-2-19 太陽熱温水器(ソーラーシステムを含む)の新規設置台数の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 太陽熱温水器の新規設置台数は1980年代前半にピークを迎え、その後長期的に減少。
  • 現在は最盛期と比べて極めて少ない設置台数。

🔍 背景・原因

  • オイルショック後のエネルギー節約ブームで普及したが、石油価格安定化で省エネ意識が薄れた。
  • エコキュート(ヒートポンプ給湯器)等の高効率電気給湯機に需要が移行。

💡 意味・示唆

  • 省エネ需要はエネルギー価格に敏感で、安価なときに意識が低下する。
  • より効率的な代替技術(ヒートポンプ等)の登場による市場の代替を示す事例。

📝 出題アイデア

  • 読取太陽熱温水器の設置台数がピークとなった時期とその後の傾向を答えよ。
  • 記述太陽熱温水器の設置台数が1980年代以降に減少した理由を2つ述べよ。
  • 読取:1980年代前半がピークで、以降は長期的に減少している。
  • 記述:①石油価格が安定し省エネへの関心が低下した、②エコキュート等の高効率電気給湯器の普及で太陽熱温水器より効率的・利便性の高い代替製品に需要が移った。
図13-2-20

未利用エネルギーの活用概念

図13-2-20 未利用エネルギーの活用概念
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 未利用エネルギーとして河川水熱・下水熱・工場排熱・雪氷熱などが例示されている。
  • これらを地域暖冷房・給湯・農業等に活用する概念図。

🔍 背景・原因

  • 都市部には工場排熱・下水熱など大量の「捨てられているエネルギー」が存在する。
  • 化石燃料代替として活用することでCO2削減になる。

💡 意味・示唆

  • 省エネの観点から「エネルギーを作る」より「捨てているエネルギーを使う」アプローチ。
  • 地域・都市の脱炭素化において分散型エネルギーシステムの重要な要素。

📝 出題アイデア

  • 記述「未利用エネルギー」の概念とその活用事例を2つ挙げよ。
  • 小論未利用エネルギーの活用が脱炭素政策において持つ意義を述べよ。
  • 記述:現状では使わずに廃棄されているエネルギー(熱・電力等)を回収・活用すること。事例:①工場の排熱を近隣の施設の暖房・給湯に利用(廃熱回収)、②河川水・下水の熱をヒートポンプで取り出し冷暖房に活用。
  • 小論:未利用エネルギーは既存の廃棄分を活用するため新たな燃料消費を増やさずCO2削減になる。また地域内の分散エネルギーを活かすことでエネルギー自給率向上にも貢献する。大型発電所不要で地産地消型のエネルギーシステム構築に適しており、地域の脱炭素化・強靭化に有効な手段。

まとめ & 出典

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