エネルギー動向 2025年6月版|第1章 第2節「部門別エネルギー消費の動向」(運輸部門) ≡ 総合目次 🔗 公式 ↗

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国内エネルギー動向 | 第1章 第2節

部門別エネルギー消費の動向 ― 運輸部門

各図 =「問題の素材(グラフ)」+「読み取りポイント」+「背景・意味(解答材料)」+「出題アイデア+解答例」。

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出典:資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」第1章第2節(クリックで公式ページ)を基に作成

この節で何が言えるか(3行サマリー)

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図12-3-1

運輸部門のエネルギー消費の推移

図12-3-1 運輸部門のエネルギー消費の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 運輸部門の消費は2001年度がピークで、その後は減少傾向。
  • 輸送量の低下と輸送効率の改善等により継続的に減少。

🔍 背景・原因

  • 人口減少・高齢化による旅客輸送量の減少(特に自家用車の利用)。
  • 燃費規制の強化やHV(ハイブリッド車)の普及が効率改善に貢献。
  • 物流効率化(積載率向上・モーダルシフト)も貢献。

💡 意味・示唆

  • 2001年度以降の減少は燃費改善と輸送量減の複合効果。
  • EV・FCVへのシフトでさらなる削減ポテンシャルがある。

📝 出題アイデア

  • 読取運輸部門のエネルギー消費がピークとなった年度を答えよ。
  • 記述2001年度以降に運輸部門の消費が減少した要因を2つ述べよ。
  • 読取:2001年度。
  • 記述:①人口減少・高齢化による旅客輸送需要の減少と燃費規制強化(HV・省燃費車の普及)、②物流の効率化(積載率向上・モーダルシフト等)。
図12-3-2

運輸部門のエネルギー消費と経済活動の推移

図12-3-2 運輸部門のエネルギー消費と経済活動の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 1973年度を100とした場合、2023年度:旅客部門 176.5、貨物部門 129.4、運輸全体 152.9。
  • 旅客のほうが貨物より増加率が高い(※2023年度値は1973年度比であることに注意)。

🔍 背景・原因

  • 高度成長期〜バブル期に旅客(マイカー・航空)が急増、その後燃費改善で指数の上昇は鈍化。
  • 貨物はトラック輸送量が高水準で推移するも、大型車燃費改善効果で抑制。

💡 意味・示唆

  • 1973年度比で全体1.5倍超:運輸はまだ増加傾向の記憶を持つ部門。EVシフトが本格化すれば劇的変化も。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度の運輸部門全体のエネルギー消費は1973年度比でおよそ何倍か。
  • 比較旅客部門と貨物部門の1973年度比指数を比較し、どちらが大きいか答えよ。
  • 読取:152.9(1.53倍)。
  • 比較:旅客が176.5、貨物が129.4で、旅客のほうが大きい。
図12-3-3

運輸部門のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)

図12-3-3 運輸部門のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度:ガソリン 51.6%、軽油 34.3%、ジェット燃料油 5.4%、重油 4.7%。
  • 運輸部門は石油製品への依存が圧倒的(ガソリン+軽油で約86%)。

🔍 背景・原因

  • 自動車(乗用車・トラック)が運輸の主体であり、内燃機関が主流である限り石油依存は継続。
  • 航空・船舶もジェット燃料・重油に依存。

💡 意味・示唆

  • 運輸の脱炭素にはEV・FCV・SAF(持続可能な航空燃料)等への燃料転換が不可欠。
  • 他部門(電力・製造)と比べ燃料転換が遅く、残課題が大きい。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度の運輸部門でガソリンと軽油を合わせた割合を求めよ。
  • 記述運輸部門の脱炭素が他部門より難しい理由を燃料構成の観点から述べよ。
  • 正誤「運輸部門では電力が最大のエネルギー源である」の正誤を答えよ。
  • 読取:51.6% + 34.3% = 85.9%(約86%)。
  • 記述:運輸部門はガソリン・軽油などの液体石油燃料への依存が約86%と圧倒的に高く、電化(EV化)や水素・SAFへの転換には技術的・インフラ的課題が多く時間を要するため。
  • 正誤:誤り。最大はガソリン(51.6%)。電力はわずかな割合(鉄道等)に過ぎない。
図12-3-4

旅客部門のエネルギー消費の推移(機関別)

図12-3-4 旅客部門のエネルギー消費の推移(機関別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 旅客消費は2002年度をピークに減少傾向。
  • HV・省燃費車の普及と平均燃費向上が継続的な減少をもたらしている。
  • 自家用乗用車が旅客消費の大半を占める(※機関別詳細は原典参照)。

🔍 背景・原因

  • 自家用車の燃費規制(2015年度燃費基準等)とHV車の普及(トヨタ・プリウスに代表)。
  • 若者の車離れ・高齢化による運転免許返納で走行距離が減少。

💡 意味・示唆

  • HV普及の効果は明確だが、EV本格普及が次の削減フェーズの鍵。

📝 出題アイデア

  • 読取旅客部門のエネルギー消費がピークとなった年度を答えよ。
  • 記述2002年度以降に旅客部門の消費が減少した要因を技術面と社会面からそれぞれ述べよ。
  • 読取:2002年度。
  • 記述:技術面=ハイブリッド車の普及・燃費規制強化による平均燃費の向上。社会面=若者の車離れ・高齢化に伴う運転免許返納増加・走行距離の減少。
図12-3-5

旅客自動車の車種別保有台数の推移

図12-3-5 旅客自動車の車種別保有台数の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2000年代以降も自動車の保有台数は増加傾向が続いている。
  • しかし省燃費車(HV等)の普及によりエネルギー消費は減少傾向(保有台数と消費のデカップリング)。

🔍 背景・原因

  • 軽自動車・コンパクトカー・HVの比率上昇で平均燃費が向上。
  • HV(ガソリン+電動)は燃費がガソリン車の2倍超になる場合もある。

💡 意味・示唆

  • 台数増加でも消費減少=省燃費技術が台数増を打ち消すほど効果的。
  • EV・FCVへの置き換えが進めば、電力・水素消費に重心が移る。

📝 出題アイデア

  • 読取旅客自動車の保有台数とエネルギー消費の関係を図から読み取り、そのような関係が生じた理由を述べよ。
  • 記述ハイブリッド車の普及が燃費改善に寄与する仕組みを説明せよ。
  • 読取:保有台数が増えてもエネルギー消費は減少傾向(デカップリング)。省燃費車(HV・軽自動車)の普及により1台当たりの燃料消費が大幅に改善されたため。
  • 記述:HVは加速時に電動モーターを活用し、制動時にはエネルギーを電気として回生する。エンジン効率の高い領域を選択的に使うことで燃費がガソリン車より大幅に向上する。
図12-3-6

ガソリン乗用車平均燃費(10・15モード)の推移

図12-3-6 ガソリン乗用車平均燃費(10・15モード)の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 乗用車の平均燃費が長期的に改善(km/L が上昇傾向)。
  • 燃費規制(トップランナー基準)の段階的強化に対応して改善が進んできた。

🔍 背景・原因

  • 燃費規制の強化(2010年度・2015年度基準等)がメーカーの技術開発を促進。
  • エンジン効率改善(直噴・ターボ等)・車体軽量化・HV技術普及が貢献。

💡 意味・示唆

  • 燃費規制という政策手段が技術革新を引き出した好例。
  • 今後のEV・FCV化では燃費指標そのものが変化(電費・水素消費量等)。

📝 出題アイデア

  • 読取ガソリン乗用車の平均燃費の長期的推移の傾向を述べよ。
  • 記述燃費規制(トップランナー基準)が乗用車の燃費改善に果たした役割を説明せよ。
  • 読取:長期的に上昇(改善)傾向にあり、燃費基準の段階的強化に伴って改善が進んできた。
  • 記述:次世代基準値を現行の最も優れた製品の燃費水準に設定するトップランナー制度により、メーカーは達成を義務付けられ、競って技術開発・改良を行った結果、業界全体の平均燃費が引き上げられた。
図12-3-7

旅客部門のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)

図12-3-7 旅客部門のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度:ガソリン 74.5%、ジェット燃料油 8.5%、軽油 8.3%。
  • 旅客部門はガソリンが圧倒的主役(電力は鉄道分のみ)。

🔍 背景・原因

  • 旅客輸送の大部分を乗用車(ガソリン車・HV)が担っているため。
  • 航空(ジェット燃料)は長距離移動の重要な手段として一定割合を占める。

💡 意味・示唆

  • 旅客の脱炭素の核心は乗用車のEV化(ガソリン74.5%の電気への転換)。
  • 航空はSAF(持続可能な航空燃料)や電動化が課題。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度の旅客部門でガソリンの占める割合を答えよ。
  • 記述旅客部門の脱炭素において乗用車のEV化が特に重要な理由を述べよ。
  • 読取:74.5%。
  • 記述:旅客部門消費の約75%をガソリンが占めるため、乗用車を電気自動車に転換することで最大の削減効果が見込める。また電源の脱炭素と組み合わせることでCO2排出をほぼゼロにできる。
図12-3-8

貨物部門のエネルギー消費の推移(機関別)

図12-3-8 貨物部門のエネルギー消費の推移(機関別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度の貨物部門消費のうち、営業用・自家用トラックが約9割を占める。
  • 鉄道・船舶・航空の合計は1割程度に過ぎない。

🔍 背景・原因

  • ドア・ツー・ドアの利便性からトラック輸送への依存が続いている。
  • EC(電子商取引)拡大で小口宅配需要が急増し、トラック輸送量が高止まり。

💡 意味・示唆

  • 貨物の脱炭素はトラックの電動化・水素化(大型FCトラック等)とモーダルシフト(鉄道・船舶へ転換)が鍵。
  • 物流「2024年問題」(トラックドライバーの時間外規制)と脱炭素が同時課題。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度の貨物部門でトラック(営業用・自家用)が占める割合を答えよ。
  • 記述貨物部門の脱炭素手段として「モーダルシフト」が挙げられる。その意味と期待される効果を説明せよ。
  • 小論EC(電子商取引)の拡大が貨物部門のエネルギー問題に与える影響を論ぜよ。
  • 読取:約9割(90%程度)。
  • 記述:モーダルシフトとはトラック中心の輸送から鉄道・船舶(内航海運)など単位輸送量当たりのエネルギー効率が高い輸送手段へ転換すること。CO2削減・エネルギー消費抑制とドライバー不足解消の両効果が期待される。
  • 小論:EC拡大は小口・多頻度配送の増加をもたらし、トラックの積載率低下と走行距離増大を招く。その結果、貨物部門のエネルギー消費・CO2排出が増加する恐れがある。対策として配送の集約化・再配達削減(時間帯指定の普及)・電動デリバリー車の導入が求められる。
図12-3-9

貨物部門のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)

図12-3-9 貨物部門のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度:軽油 69.7%、ガソリン 20.5%、残りが重油・ジェット燃料油等。
  • 軽油(ディーゼルトラック)が貨物消費の約7割を占める圧倒的シェア。

🔍 背景・原因

  • 大型トラック・中型トラックはディーゼルエンジンが主流(大トルク・経済性から)。
  • 小型トラック・バンの一部がガソリン車。

💡 意味・示唆

  • 貨物脱炭素は大型・中型ディーゼルトラックの代替が最重要課題。水素燃料電池トラックや電動トラックの普及が期待されるが、航続距離・コスト面での課題が残る。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度の貨物部門で最大のエネルギー源とその割合を答えよ。
  • 記述大型トラックのディーゼル化が定着している理由と、脱炭素化の課題を述べよ。
  • 組合せ旅客・貨物それぞれで最大のエネルギー源と割合を対比せよ(2023年度)。
  • 読取:軽油(69.7%)。
  • 記述:大型エンジンのトルク性能・燃料コスト・長距離走行での経済性からディーゼルが普及。電動化は充電インフラ整備・バッテリー重量・航続距離、水素化はインフラ整備コストが課題。
  • 組合せ:旅客=ガソリン(74.5%)/貨物=軽油(69.7%)。

まとめ & 出題アイデア(節横断)

運輸部門の横断大問例