エネルギー動向 2025年6月版|第1章 第2節「部門別エネルギー消費の動向」(企業・製造業・業務他部門) ≡ 総合目次 🔗 公式 ↗

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国内エネルギー動向 | 第1章 第2節

部門別エネルギー消費の動向 ― 企業・製造業・業務他部門

各図 =「問題の素材(グラフ)」+「読み取りポイント」+「背景・意味(解答材料)」+「出題アイデア+解答例」。

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出典:資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」第1章第2節(クリックで公式ページ)を基に作成

この節で何が言えるか(3行サマリー)

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図12-1-1

企業・事業所他部門のエネルギー消費の推移

図12-1-1 企業・事業所他部門のエネルギー消費の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 企業・事業所他部門は最終エネルギー消費全体の61.1%を占める(2023年度)。
  • 内訳は製造業が最大のシェアを占め、業務他(事務所・ビル等)がこれに続く。
  • 部門全体としては長期的に減少傾向を示している(※要確認:具体的なピーク年)。

🔍 背景・原因

  • 製造業の省エネ投資進展と産業構造の高度化(重厚長大→加工組立・サービス化)。
  • 省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)の規制強化が大規模事業所の省エネを後押し。

💡 意味・示唆

  • 最終消費の6割超が産業・業務に起因=企業部門の省エネ・脱炭素が国全体のCO2削減の主戦場。
  • 産業競争力と省エネの両立が日本の脱炭素政策の核心課題。

📝 出題アイデア

  • 読取企業・事業所他部門は最終エネルギー消費の何%を占めるか(2023年度)。
  • 記述企業・事業所部門のエネルギー消費削減に寄与した政策・要因を2つ挙げよ。
  • 正誤「日本の最終エネルギー消費の過半は家庭部門が占める」の正誤を答えよ。
  • 読取:61.1%。
  • 記述:①省エネ法による大規模事業所への省エネ義務化、②重厚長大産業から加工組立・サービス産業への産業構造転換(エネルギー多消費型製造の縮小)。
  • 正誤:誤り。最終消費の約6割は企業・事業所他部門(産業・業務)が占めており、家庭部門は残りの一部に過ぎない。
図12-1-2

製造業のエネルギー消費と経済活動の推移

図12-1-2 製造業のエネルギー消費と経済活動の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 1973→2023年度で製造業の生産は約1.5倍に増加したが、エネルギー消費は約0.7倍に減少。
  • 生産とエネルギー消費の明確なデカップリング(切り離し)が実現。
  • オイルショック以降、両者の乖離が拡大している。

🔍 背景・原因

  • 二度のオイルショックが省エネ技術・設備投資を加速(コジェネ・廃熱回収等)。
  • エネルギー集約型の素材産業から軽薄短小の加工組立産業へのシフトと生産の海外移転。

💡 意味・示唆

  • 製造業の省エネは「高コスト・高価格エネルギーへの適応」の産物であり、産業競争力の源泉にもなった。
  • 今後のGHG削減は電化+電源脱炭素(グリーン電力)の組み合わせが鍵。

📝 出題アイデア

  • 読取1973→2023年度の製造業における生産量とエネルギー消費量の変化をそれぞれ答えよ。
  • 記述生産が増加する一方でエネルギー消費が減少した理由を、1970年代の出来事を踏まえて述べよ。
  • 小論「デカップリング」の意味を説明した上で、日本製造業における実現要因を論ぜよ。
  • 読取:生産は約1.5倍に増加、エネルギー消費は約0.7倍に減少。
  • 記述:二度のオイルショック(1973年、1979年)を契機に省エネ技術・設備への投資が急速に進んだ。また重厚長大産業から加工組立産業への産業構造転換も消費抑制に貢献した。
  • 小論:デカップリングとは経済成長(生産拡大)とエネルギー消費増大の連動を断ち切ること。日本製造業では省エネ投資(廃熱回収・コジェネ等)、産業高度化(素材→加工組立)、生産の海外移転が重なり実現した。
図12-1-3

製造業のエネルギー消費の要因分解

図12-1-3 製造業のエネルギー消費の要因分解
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • エネルギー消費の変化を「原単位要因(技術的省エネ)」と「構造要因(産業構造変化)」「活動量要因」に分解。
  • オイルショック以降は原単位要因(省エネ進展)と構造要因(素材→加工組立シフト)が消費抑制を牽引。

🔍 背景・原因

  • 省エネ法・エネルギー価格高騰による技術的省エネ(機器効率化・プロセス改善)が原単位要因を改善。
  • 素材産業(化学・鉄鋼・紙パルプ等)の比率低下と加工組立産業(機械・電機等)の比率上昇が構造要因に寄与。

💡 意味・示唆

  • 省エネには技術改善と産業構造の両面があることを示す重要な分析枠組み。
  • 今後の追加削減策を検討する際の判断材料になる。

📝 出題アイデア

  • 記述製造業のエネルギー消費削減をもたらした「原単位要因」と「構造要因」をそれぞれ説明せよ。
  • 組合せ「技術的省エネ」「産業構造の高度化」と対応する要因分解の用語を答えよ。
  • 記述:原単位要因=省エネ設備・技術の導入により単位生産当たりのエネルギー消費(原単位)が改善したこと。構造要因=エネルギー多消費型の素材産業のシェアが低下し、相対的に効率の高い加工組立産業のシェアが増加したこと。
  • 組合せ:技術的省エネ=原単位要因/産業構造の高度化=構造要因。
図12-1-4

製造業のエネルギー消費原単位の推移

図12-1-4 製造業のエネルギー消費原単位の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 1970年代後半〜1980年代にかけて原単位が急速に低下。
  • 1990年代に若干上昇後、化学産業の原単位低下により再び改善傾向。
  • 長期的に大幅な改善を達成(※要確認:具体的な倍率は原典参照)。

🔍 背景・原因

  • オイルショック後の集中投資により1980年代に大幅改善。1990年代の一時的上昇は景気回復・設備稼働率上昇の影響(※要確認)。
  • 化学産業等での省エネプロセス革新(蒸留改善・廃熱回収など)が近年の改善を牽引。

💡 意味・示唆

  • 原単位改善は製造業の省エネ余地が少なくなりつつあることを示す(乾いた雑巾問題)。
  • 今後の削減にはプロセスイノベーション(電化・水素・CCS)が必要。

📝 出題アイデア

  • 読取製造業のエネルギー消費原単位が最も急速に改善した時期を答え、その背景を述べよ。
  • 記述原単位改善が長年続いてきた結果、今後の省エネがなぜ難しくなるか説明せよ。
  • 読取:1970年代後半〜1980年代。背景は二度のオイルショックを契機とした省エネ技術・設備への集中投資。
  • 記述:費用対効果の高い省エネ策から順に実施してきたため、残る余地は高コストで技術的に困難なものに限られる(限界費用の上昇)。今後はプロセスイノベーションや電化など抜本的な変革が必要。
図12-1-5

製造業のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)

図12-1-5 製造業のエネルギー消費の推移(エネルギー源別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 石油の比率が低下し、電力・天然ガス・石炭への代替が進んだ。
  • 電力消費は産業構造の高度化(自動化・精密機器化)に伴い1973→2023年度にかけて増加した。

🔍 背景・原因

  • オイルショックによる脱石油政策(LNG・石炭・電力への代替)。
  • 機械化・自動化の進展で工場内の電力需要が拡大。

💡 意味・示唆

  • 製造業の電化進展は、電源の脱炭素が産業部門のCO2削減に直結することを示す。
  • 石油依存低減はエネルギー安全保障面でも評価できる。

📝 出題アイデア

  • 読取製造業で1973年度以降に石油の比率が低下した要因を2つ述べよ。
  • 記述製造業の電力消費が増加した理由を産業構造の変化と関連付けて説明せよ。
  • 読取:①オイルショックを機にLNG・石炭・電力への燃料転換が推進された、②石油高騰に対応するための省エネ・燃料多様化投資。
  • 記述:加工組立産業(機械・電子機器等)へのシフトや工場の自動化・機械化が進み、電力を動力源とする設備が増加したため。
図12-1-6

製造業のエネルギー消費の推移(業種別)

図12-1-6 製造業のエネルギー消費の推移(業種別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度、素材系産業(鉄鋼・化学・紙パルプ・窯業土石等)が製造業全体の約8割を占める。
  • 素材産業は高温熱需要が多く、エネルギー集約度が極めて高い業種群。

🔍 背景・原因

  • 鉄鋼(高炉)・化学(蒸留・反応)・セメント(焼成)などは工程の物理的制約上、エネルギー消費を大きく削減しにくい。

💡 意味・示唆

  • 製造業の脱炭素には素材産業の抜本的イノベーション(電炉転換・グリーン水素・CCS)が不可欠。
  • 「difficult to abate(削減困難)産業」対策が国際的な重要課題。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年度、製造業のエネルギー消費のうち素材系産業が占める割合を答えよ。
  • 記述素材産業のエネルギー消費が多い理由を工程の特性から説明せよ。
  • 小論素材産業の脱炭素が難しい理由と、その対策として期待される技術を述べよ。
  • 読取:約8割。
  • 記述:鉄鋼の高炉製鉄・化学の蒸留・セメントの焼成などは高温熱が必要で、現時点では化石燃料への依存が避けられない(工程の物理的・化学的制約)。
  • 小論:高温熱需要を化石燃料なしで賄うことが技術的に難しい。対策として①高炉→電炉への転換、②グリーン水素を還元剤とする製鉄(水素還元製鉄)、③排気ガスのCCS(炭素回収・貯留)などが期待される。
図12-1-7

業務他部門のエネルギー消費の推移(業種別)

図12-1-7 業務他部門のエネルギー消費の推移(業種別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 1976年度以降、事務所・ビルが業務他部門で最大のシェア。
  • 1999年度から一時的に卸・小売が最大となったが、その後再び事務所・ビルが最大に。

🔍 背景・原因

  • オフィスビルの大型化・空調需要の増大、IT設備(サーバー・PC)の普及。
  • 卸・小売の大型化(スーパー・コンビニ)が1990年代後半に消費増に寄与。

💡 意味・示唆

  • 業務部門削減のカギはオフィスビル・商業施設の省エネ(ZEB化・BEMS導入など)。

📝 出題アイデア

  • 読取業務他部門で最大のエネルギー消費業種(2023年度)を答えよ。
  • 記述1990年代後半に卸・小売のエネルギー消費が増えた要因を述べよ。
  • 読取:事務所・ビル。
  • 記述:スーパーマーケットやコンビニエンスストアの大型化・24時間営業の普及に伴い、冷蔵ショーケース・空調などのエネルギー消費が増大したため。
図12-1-8

業務他部門のエネルギー消費と経済活動の推移

図12-1-8 業務他部門のエネルギー消費と経済活動の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 業務他部門のエネルギー消費は2006年度をピークに減少傾向。
  • 2023年度はピーク時の約3分の2にまで減少。

🔍 背景・原因

  • 省エネ法の業務部門への規制強化(特定事業者制度等)。
  • LED照明・高効率空調・BEMSの普及が消費削減に貢献。
  • コロナ禍(2020年度〜)によるオフィス需要減少・テレワーク拡大も一因。

💡 意味・示唆

  • ピークから3分の2への削減は省エネ政策の明確な成果。
  • さらなる削減にはZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)等の次世代対策が必要。

📝 出題アイデア

  • 読取業務他部門のエネルギー消費がピークとなった年度と、2023年度時点でのピーク比を答えよ。
  • 記述2006年度以降に業務他部門の消費が減少した要因を2つ挙げよ。
  • 読取:2006年度がピーク。2023年度はピーク時の約3分の2。
  • 記述:①省エネ法の業務部門への適用強化(特定事業者への義務化等)、②LED・高効率空調・BEMSなどの省エネ技術・設備の普及(コロナ禍のテレワーク普及も一因)。
図12-1-9

業務他部門のエネルギー消費原単位の推移(用途別)

図12-1-9 業務他部門のエネルギー消費原単位の推移(用途別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年度、動力・照明用が最大シェア(48%)。
  • 暖房用の原単位は省エネ対策進展により減少傾向。

🔍 背景・原因

  • IT機器・空調(冷房)・照明など電力依存の動力・照明が全体を牽引。
  • 断熱性向上・高効率暖房機器の普及で暖房原単位が改善。

💡 意味・示唆

  • 業務部門の省エネは電力(動力・照明)の削減が最大の課題=再エネ電力調達とBEMSが重要。

📝 出題アイデア

  • 読取業務他部門で最もエネルギー消費の大きい用途(2023年度)とその割合を答えよ。
  • 記述業務他部門の暖房用エネルギー原単位が減少した要因を説明せよ。
  • 読取:動力・照明用。割合は48%。
  • 記述:建物の断熱性能向上や高効率ヒートポンプ暖房機器の普及、省エネ意識の高まりによる設定温度適正化などが寄与した。
図12-1-10

業務他部門のエネルギー消費原単位の推移(エネルギー源別)

図12-1-10 業務他部門のエネルギー消費原単位の推移(エネルギー源別)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 電力の割合が増加傾向。ガスもコージェネレーション普及に伴い増加傾向。
  • 石油の割合は減少傾向。

🔍 背景・原因

  • 空調・IT機器の電力化、省エネ型LED・空調の普及。
  • コジェネ(天然ガス発電+排熱利用)の普及で都市ガス需要が増加。
  • オイルショック以降の脱石油が業務部門でも継続。

💡 意味・示唆

  • 業務部門の電化進行は、電力の低炭素化の重要性をさらに高める。

📝 出題アイデア

  • 読取業務他部門のエネルギー源別推移で、比率が増加しているものと減少しているものをそれぞれ答えよ。
  • 記述業務他部門でコージェネレーション(コジェネ)の普及がガス消費増加に寄与した理由を説明せよ。
  • 読取:増加=電力・ガス/減少=石油。
  • 記述:コジェネは天然ガスで発電しつつ排熱も利用するシステムで、エネルギー効率が高く採用が増えた。その結果、電力消費の代わりにオンサイトでガス消費が増えた。

まとめ & 出題アイデア(節横断)

企業・製造業・業務他部門の横断大問例