エネルギー動向 2025年6月版|第2章 第1節「エネルギー需給の概要」 ≡ 総合目次 🔗 公式 ↗

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国際エネルギー動向 | 第2章 第1節

エネルギー需給の概要

各図 =「問題の素材(グラフ)」+「読み取りポイント」+「背景・意味(解答材料)」+「出題アイデア+解答例」。

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出典:資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」第2章第1節(クリックで公式ページ)を基に作成

この節で何が言えるか(3行サマリー)

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図21-1-1

世界のエネルギー消費の推移(地域別、一次エネルギー消費)

図21-1-1 世界のエネルギー消費の推移(地域別、一次エネルギー消費)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」/Energy Institute「Statistical Review of World Energy 2024」
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📈 特徴(読み取り)

  • 世界の一次エネルギー消費は1965年の約37億トン(石油換算)から2023年には148億トンへ、年平均2.4%のペースで拡大。
  • 2023年の消費は前年比2.0%増と増加基調が継続。
  • 2000年代以降はアジア大洋州(特に中国・インド)が牽引。OECD諸国のシェアは1965年の70.6%→2023年の37.1%へ半減。
  • 旧ソ連崩壊後はロシア・欧州の消費が一時的に縮小するなど、政治的・経済的事象がグラフに反映。

🔍 背景・原因

  • 中国・インドの高度経済成長と工業化により、エネルギー需要が急拡大。人口増加も相まって非OECD消費が急騰。
  • 先進国では省エネ技術の普及・産業構造の高度化・脱工業化で消費の伸びが鈍化(デカップリング傾向)。

💡 意味・示唆

  • 世界のエネルギー問題の主役が先進国→新興国へ移行。脱炭素の実効性も新興国の動向で決まる。
  • 需要増が続く限り、再エネ拡大だけでは絶対量の化石燃料消費を減らすのは困難。

📝 出題アイデア

  • 読取世界の一次エネルギー消費が1965年から2023年にかけてどのように変化したか、数値を用いて答えよ。
  • 記述2000年代以降にOECDのシェアが低下した理由を、アジア新興国の経済状況に触れながら述べよ。
  • 組合せ消費の伸びが大きかった地域(アジア大洋州)と小さかった地域(先進国)それぞれの要因を対応させよ。
  • 読取:1965年の約37億トン(石油換算)から2023年には148億トンに達し、年平均2.4%で増加した。
  • 記述:中国やインドをはじめとするアジア大洋州の国々が高度経済成長・工業化により大量のエネルギーを消費するようになった一方、先進国(OECD)では省エネ・産業の高度化で伸びが鈍化したため、相対シェアが低下した。
  • 組合せ:アジア大洋州(非OECD)=経済成長・人口増・工業化による需要急増。先進国(OECD)=省エネ技術の普及・脱工業化・人口増加率の低下による鈍化。
図21-1-2

1人当たりの名目GDPと一次エネルギー消費量(2023年)

図21-1-2 1人当たりの名目GDPと一次エネルギー消費量(2023年)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」/Energy Institute「Statistical Review of World Energy 2024」・世界銀行「World Bank Open data」
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📈 特徴(読み取り)

  • 全体的にGDPが高い国ほどエネルギー消費も多い正の相関が見られる一方、同等のGDP水準でもエネルギー消費量が大きく異なる国が存在する。
  • ドイツとカナダは1人当たりGDPが近いが、1人当たりエネルギー消費はカナダが大きく上回る(※要確認:具体的な倍率は原典参照)。
  • 日本は高いGDPに対してエネルギー消費を抑制しており、効率の良いポジション。

🔍 背景・原因

  • カナダは寒冷な気候(暖房需要大)・エネルギー集約型産業(資源採掘など)・国土が広く輸送エネルギーが大きい。ドイツは温暖な気候(相対)と省エネ政策が効いている。
  • 産業構造(製造業比率・サービス業比率)・エネルギー価格・政策目標の違いも要因。
  • 開発途上国ではGDPもエネルギー消費も低水準だが、今後の経済成長で消費急増が予想される。

💡 意味・示唆

  • 「GDPが同じでもエネルギー効率に差がある」=先進国内でも省エネの余地がある国と限界に近い国が混在する。
  • 先進国が途上国の効率向上を支援することが、世界全体の脱炭素において重要な役割を持つ。

📝 出題アイデア

  • 読取ドイツとカナダの1人当たりGDPは近いにもかかわらず、1人当たりエネルギー消費量が異なる。その要因を2つ述べよ。
  • 正誤「1人当たりGDPが高い国は必ず1人当たりエネルギー消費量も多い」の正誤を、図から判断して根拠を示せ。
  • 記述先進国が途上国のエネルギー効率向上を支援すべき理由を、地球規模の脱炭素の観点から述べよ。
  • 読取:①カナダは寒冷な気候のため暖房エネルギー需要が大きい、②エネルギー資源の採掘・輸送など集約型産業が多く、国土が広いため輸送エネルギーも大きい(産業構造・気候・エネルギー効率の違い)。
  • 正誤:誤り。ドイツとカナダのように、GDPが近くてもエネルギー消費に大きな差がある国が存在するため、単純な比例関係は成立しない。
  • 記述:今後急増が予想される途上国のエネルギー需要に対して省エネ技術・高効率機器を普及させることで、世界全体のエネルギー消費の伸びを抑え、CO2排出削減に貢献できるから。
図21-1-3

世界のエネルギー消費の推移(エネルギー源別、一次エネルギー消費)

図21-1-3 世界のエネルギー消費の推移(エネルギー源別、一次エネルギー消費)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」/Energy Institute「Statistical Review of World Energy 2024」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2023年のシェア:石油31.7%・石炭26.5%・天然ガス23.3%・再エネ8.2%・原子力(残余)で化石燃料が約8割を占める。
  • 石油は1965年から年平均2.0%で増加し、依然として最大シェア。石炭は年平均1.8%で増加、特に2000年代にアジアで急拡大。
  • 天然ガスは年平均3.1%と最も高い伸び率(石油・石炭を上回る)。再エネは近年急速にシェア拡大中。

🔍 背景・原因

  • 石炭は安価な発電用燃料としてアジア新興国(中国・インド)で需要拡大。石油は輸送部門で代替困難な中心燃料であり続けた。
  • 天然ガスは石炭・石油に比べCO2排出が少なく、環境規制強化を受けて発電・熱利用での置換が進んだ(シェールガス革命も後押し)。
  • 再エネはパリ協定(2015年)・COP合意と設備コスト低下を背景に太陽光・風力が急拡大。

💡 意味・示唆

  • 絶対量ではすべての化石燃料が増加し続けており、再エネの比率拡大だけでは化石燃料の絶対量削減は困難。
  • 天然ガスへのシフトは「脱炭素の橋渡し」(ブリッジ燃料)として位置づけられるが、温暖化対策の抜本解にはならない。

📝 出題アイデア

  • 読取2023年における世界の一次エネルギー消費に占める石油・石炭・天然ガスそれぞれのシェアを答えよ。
  • 記述2000年代に石炭消費が急増した理由を、アジア地域の状況に触れながら述べよ。
  • 小論再エネのシェアが拡大しているにもかかわらず、化石燃料の絶対消費量が減らない理由を論ぜよ。
  • 読取:石油31.7%、石炭26.5%、天然ガス23.3%(合計約81.5%)。
  • 記述:中国やインドなどアジア新興国が高度経済成長に伴い電力需要が急拡大し、安価な発電用燃料として石炭の消費が急増した。
  • 小論:世界全体のエネルギー需要が経済成長・人口増加により拡大し続けているため、再エネが増えても需要増の一部を補うにとどまり、化石燃料消費の絶対量は増加している。エネルギー需要の総量抑制(省エネ)と再エネ置換の双方が必要。
図21-1-4

世界のエネルギー消費の推移(部門別、最終エネルギー消費)

図21-1-4 世界のエネルギー消費の推移(部門別、最終エネルギー消費)
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」/IEA「World Energy Balances 2024」
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📈 特徴(読み取り)

  • 1971年→2022年の増加倍率:産業用2.2倍・民生用(家庭・業務)2.0倍・輸送用2.9倍。
  • 輸送用が最も高い伸び率を示し、3部門の中で最大の増加。
  • 3部門すべてで消費が増加しており、世界規模での最終消費膨張が確認できる。

🔍 背景・原因

  • 輸送用の急増はモータリゼーションの世界的進展(自動車保有台数の急増・物流の拡大)が主因。特に新興国での自動車需要爆発が寄与。
  • 産業用は鉄鋼・化学・機械などの生産拡大、民生用は生活水準向上・家電普及・冷暖房需要の増加が要因。

💡 意味・示唆

  • 輸送部門の脱炭素(EV化・燃料電池・バイオ燃料)が世界規模で緊急の課題。液体燃料代替は技術的・経済的ハードルが高い。
  • 産業部門の省エネ・電化が2番目に重要な課題。日本の高効率技術の国際展開に意義がある。

📝 出題アイデア

  • 読取1971年から2022年にかけて最も伸び率が大きかった部門と倍率を答えよ。
  • 記述輸送用エネルギー消費が最も大きく伸びた理由を、社会の変化に触れて述べよ。
  • 組合せ産業用・民生用・輸送用の1971→2022年の増加倍率(2.0倍・2.2倍・2.9倍)を正しく対応させよ。
  • 読取:輸送用が2.9倍と最大の伸び率。
  • 記述:世界各地でモータリゼーション(自動車の普及)が進展し、特にアジアなど新興国での自動車保有台数が急増。物流の拡大も加わり、自動車用燃料(ガソリン・軽油)の需要が世界規模で急増した。
  • 組合せ:産業用=2.2倍/民生用(家庭・業務)=2.0倍/輸送用=2.9倍。

まとめ & 出典

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