エネルギー動向 2025年6月版|第1章 第1節「エネルギー需給の概要」 ≡ 総合目次 🔗 公式 ↗

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国内エネルギー動向 | 第1章 第1節

エネルギー需給の概要

各図 =「問題の素材(グラフ)」+「読み取りポイント」+「背景・意味(解答材料)」+「出題アイデア+解答例」。

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出典:資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」第1章第1節(クリックで公式ページ)を基に作成

この節で何が言えるか(3行サマリー)

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図11-1-1

最終エネルギー消費と実質GDPの推移

図11-1-1 最終エネルギー消費と実質GDPの推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 高度成長期は消費がGDP以上に増加 →オイルショック後は成長しつつ消費を抑制。
  • 最終エネルギー消費は2005年度がピーク、以降は減少傾向。
  • 2023年度:実質GDP +0.7% に対し消費 −2.7%。
  • 部門別(1973→2023):産業0.7倍/業務他1.8倍/家庭1.7倍/運輸1.5倍。

🔍 背景・原因

  • 2度のオイルショックを機に省エネ投資と産業構造の転換(重厚長大→加工組立・サービス、生産の海外移転)。
  • 一方で生活水準向上・オフィス化・自動車普及で民生・運輸は増加。

💡 意味・示唆

  • デカップリングの証拠=省エネが効いた。
  • 削減余地は産業より家庭・業務・運輸に移った。

📝 出題アイデア

  • 読取最終エネルギー消費がピークを迎えた年度と、その後の傾向を答えよ。
  • 記述GDPが伸びても消費が抑えられた理由を、1970年代の出来事に触れて2つ述べよ。
  • 組合せ部門(産業/運輸/家庭)と1973→2023の増減を正しく対応させよ。
  • 読取:2005年度がピークで、以降は減少傾向。
  • 記述:①二度のオイルショックを契機に省エネ技術が導入・普及した、②エネルギー多消費型の重厚長大産業から加工組立・サービス産業へ産業構造が転換した(生産の海外移転も)。
  • 組合せ:産業=減(0.7倍)/運輸=増(1.5倍)/家庭=増(1.7倍)(業務他は1.8倍)。
図11-1-2

実質GDPとエネルギー効率の推移

図11-1-2 実質GDPとエネルギー効率の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • エネルギー効率(GDP当たり消費)が改善し続ける。
  • 1973年度 約70PJ/兆円 → 2023年度 約32PJ/兆円(半分以下)。

🔍 背景・原因

  • 機器・プロセスの省エネ技術、産業構造の高度化。
  • 高いエネルギー価格が効率化を後押し。

💡 意味・示唆

  • エネルギー生産性が倍以上=脱炭素とコスト競争力の土台。
  • ただし改善ペースは鈍化(=乾いた雑巾、追加省エネは難化)。

📝 出題アイデア

  • 計算1973→2023でエネルギー効率はおよそ何分の1になったか。
  • 記述効率改善をもたらした要因を技術・産業構造・価格の観点で説明せよ。
  • 発展効率改善が近年鈍化する理由を「限界費用」の語を用いて述べよ。
  • 計算:約70→約32PJ/兆円で、おおよそ半分以下(約0.46倍)。
  • 記述:省エネ機器・プロセス技術の進歩(技術)、エネルギー多消費産業の縮小と高付加価値産業への移行(産業構造の高度化)、高いエネルギー価格による効率化インセンティブ(価格)。
  • 発展:効果の大きい安価な省エネ策から先に実施してきたため、追加的な省エネほど限界費用が高くなり、改善の伸びしろが小さくなるから。
図11-1-3

日本のエネルギーバランス・フロー概要(2023年度)

図11-1-3 日本のエネルギーバランス・フロー概要
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 一次供給を100とすると最終消費は約65、転換段階で約35が損失。
  • 再エネ・原子力 → ほぼ電力へ。
  • 石油 → 大半が燃料(ガソリン・灯油・重油)。天然ガス → 電力+都市ガス。石炭 → 発電+コークス原料。

🔍 背景・原因

  • 火力発電の熱効率の限界による転換ロス。
  • 各エネルギー源の用途特性(適材適所)。

💡 意味・示唆

  • 一次→最終で約1/3が転換ロス=電源の効率化・脱炭素が重要。
  • 各源の役割分担を一望できる全体図。

📝 出題アイデア

  • 読取一次エネルギー供給を100としたとき、最終消費と転換ロスはそれぞれ約いくらか。
  • 記述転換段階で損失が生じる主な理由を述べよ。
  • 組合せ各エネルギー源(石油・石炭・天然ガス・再エネ)と主な用途を対応させよ。
  • 読取:最終消費が約65、転換ロスが約35。
  • 記述:主に火力発電で熱を電気に変換する際、熱効率の限界により多くが排熱として失われるため。
  • 組合せ:石油=燃料(ガソリン・灯油・重油)中心/石炭=発電+コークス原料/天然ガス=発電+都市ガス/再エネ・原子力=主に電力。
図11-2-1

実質GDP当たりエネルギー消費の主要国・地域比較(推移)

図11-2-1 GDP当たりエネルギー消費の主要国比較 推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 日本は世界平均を大きく下回る水準を維持=利用効率が高い。

🔍 背景・原因

  • 早期からの省エネ政策(省エネ法)、高いエネルギー価格。
  • 産業の高効率化。

💡 意味・示唆

  • 日本は省エネ先進国。
  • 裏返せば伸びしろが小さく、追加削減コストは高い。

📝 出題アイデア

  • 読取日本のGDP当たりエネルギー消費は世界平均と比べてどうか、図から読み取れ。
  • 正誤「日本のエネルギー利用効率は国際的に低い」の正誤を、根拠とともに答えよ。
  • 読取:世界平均を大きく下回っており、利用効率が高い。
  • 正誤:誤り。日本のGDP当たりエネルギー消費は世界平均より小さく、効率はむしろ高い。
図11-2-2

実質GDP当たりエネルギー消費の主要国・地域比較(2022年)

図11-2-2 GDP当たりエネルギー消費の主要国比較 2022年
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2022年断面:日本の消費はインド・中国の1/4〜1/3程度。
  • 欧州主要国と比べても遜色ない水準。

🔍 背景・原因

  • 産業構造・気候・エネルギーミックスの差。
  • 日本の省エネの蓄積。

💡 意味・示唆

  • 国際比較で効率は上位。
  • 脱炭素交渉での「すでに効率的」という日本の立場の根拠データ。

📝 出題アイデア

  • 読取2022年において、日本とインド・中国のエネルギー消費効率の差を答えよ。
  • 小論日本が「省エネ先進国」である一方、さらなる削減が難しい理由を論ぜよ。
  • 読取:日本の消費はインド・中国の約1/4〜1/3程度(効率は約3〜4倍良い)。
  • 小論:すでに高効率を達成し、低コストの省エネ余地を概ね使い切っているため、追加削減には高コストな対策が必要になる(限界費用の上昇)。今後は需要側の電化と電源の脱炭素が鍵となる。
図11-3-1

一次エネルギー国内供給の推移

図11-3-1 一次エネルギー国内供給の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 1973年度 石油75.5% →脱石油で多様化。
  • 2010年度:石油40.3/石炭22.7/天然ガス18.2/原子力11.2%。
  • 震災後の原発停止で化石増(2012年度 石油44.4%)。
  • 2023年度 石油35.7%(再エネ導入・原子力再稼働で低下)。

🔍 背景・原因

  • オイルショック→脱石油(原子力・LNG・石炭導入)。
  • 3.11→原発停止で火力依存。近年→再エネ拡大・再稼働。

💡 意味・示唆

  • 供給構成は「ショックへの対応の歴史」。
  • 石油一極依存からの分散は進むが、化石全体依存はなお高い。

📝 出題アイデア

  • 読取1973年度の石油依存度を答え、その後低下した契機を述べよ。
  • 記述2011〜2012年度に化石燃料の割合が再び増えた理由を説明せよ。
  • 組合せ年代(1973/2012/2023)と主因を対応させよ。
  • 読取:1973年度は75.5%。二度のオイルショックを契機に脱石油(原子力・LNG・石炭・再エネ導入)が進み低下した。
  • 記述:東日本大震災後に原子力発電所が相次いで停止し、その代替として火力発電(石油・LNG・石炭)が増えたため。
  • 組合せ:1973=石油偏重/2012=震災後の原発停止で化石回帰/2023=再エネ拡大・原発再稼働で石油低下。
図11-3-2

主要国の化石エネルギー依存度(2022年)

図11-3-2 主要国の化石エネルギー依存度 2022年
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 2022年の日本の化石依存度は87.3%。
  • 原子力中心のフランス、再エネが進むドイツより高い。

🔍 背景・原因

  • 3.11後の原発停止の長期化で火力依存が継続。
  • 再エネ拡大は途上。

💡 意味・示唆

  • 化石依存=輸入依存=「供給リスク・価格変動・CO2」の三重課題。
  • 脱炭素と自給率向上の最大の動機。

📝 出題アイデア

  • 読取日本・フランス・ドイツの化石依存度を高い順に並べ、差の理由を述べよ。
  • 記述化石依存度が高いことのリスクを3点挙げよ。
  • 読取:高い順に 日本>ドイツ>フランス。フランスは原子力中心、ドイツは再エネ拡大で化石が相対的に低い。日本は原発停止の長期化で高い。
  • 記述:①輸入依存による供給途絶リスク(地政学)、②国際価格変動による経済・電気料金への影響、③CO2排出による気候変動・脱炭素との不整合。
図11-3-3

電力化率の推移

図11-3-3 電力化率の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 最終消費に占める電気の割合が右肩上がり。
  • 1970年度 12.7% → 2023年度 27.5%。

🔍 背景・原因

  • 家電・IT・空調・EV等、最終需要の電化が進展。

💡 意味・示唆

  • 電化が進むほど「電源の脱炭素」が国全体の脱炭素を決める。
  • 電力の低炭素化の重要性が増す構造。

📝 出題アイデア

  • 読取1970年度と2023年度の電力化率を読み取り、傾向を述べよ。
  • 記述電力化率の上昇が脱炭素政策にとって持つ意味を説明せよ。
  • 読取:1970年度12.7%→2023年度27.5%。長期的に上昇している。
  • 記述:最終消費に占める電気の比率が高まるほど、電源(発電部門)を低炭素化すれば社会全体の脱炭素が進む。したがって電源の脱炭素の重要性が増す。
図11-4-1

一次エネルギー供給構成とエネルギー自給率の推移

図11-4-1 一次エネルギー供給構成とエネルギー自給率の推移
資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」
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📈 特徴(読み取り)

  • 1960年度 58.1%(国産石炭中心)→高度成長期に急落。
  • 2014年度 過去最低6.3%(原発ゼロ)。
  • 2015年度以降 再エネ・再稼働で回復、2023年度 15.3%(なお低水準)。

🔍 背景・原因

  • 国産石炭→輸入石油への転換、原子力依存。
  • 3.11で「準国産」扱いの原子力を喪失。近年の再エネ・再稼働で回復。

💡 意味・示唆

  • 自給率はエネルギー安全保障の最重要指標。
  • 15%は主要国でも最低水準クラス。再エネ・原子力が自給率を左右。

📝 出題アイデア

  • 読取自給率が過去最低となった年度と値を答えよ。
  • 記述高度成長期に自給率が急落した理由と、2014年度に最低となった理由をそれぞれ述べよ。
  • 小論日本のエネルギー自給率を高めるには何が必要か、図を踏まえて論ぜよ。
  • 読取:2014年度の6.3%。
  • 記述:高度成長期は国産石炭から輸入石油への燃料転換が進み自給率が低下。2014年度は東日本大震災後に全原発が停止し、準国産とされる原子力分を失ったため最低となった。
  • 小論:国産・準国産電源である再生可能エネルギーの拡大、安全性を確保した原子力の活用、加えて省エネによる総需要の抑制が必要。

まとめ & 出典

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